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ACTIVITY REPORT

清水育英会 × 中央共同募金会

若者向け日本語学習支援を増進するための仕組みづくりプロジェクト

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2024年10月〜2025年9月

 

清水育英会 × 中央共同募金会

「経済的困窮や社会的孤立の状態にある子どもの学習と生活を一体的に応援する助成(第2回)」から

資金をいただき、下記活動を実施しました。

【1】学習支援 × 居場所支援(交流の場づくり)

・DiVE CAFE にほんごクラブの運営(子ども向け日本語教室)@名古屋市

名古屋市内で実施していた日本語教室を18歳以下の子ども・若者に限定し、学習支援ができる高校生をボランティアとして募って、1対1で教えるスタイルの教室を運営しました。

・HIKARI Teens にほんご教室(若者向け日本語教室)@知立市

知立市では大人向けの教室のみ実施していましたが、若者向けの教室を新たに設置し、教室スタイルの教室を運営しました(2025年3月末まで)。

・オンライン教室(プライベート日本語レッスン)@zoom

オンライン教室では学生料金(3500円/月)を新たに設置し、若者の経済的負担を軽減することで参加しやすくしました。

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DiVE CAFE にほんごクラブ

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HIKARI Teensクラス

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オンライン プライベートレッスン

【2】教材の作成および活用

  • 日本語ボランティアが使用する初期日本語学習者向けの教材づくり

  • 各クラスでの教材活用

特に入門〜初級レベルの日本語学習者に対しては、日本語ボランティアが日本語のみで日本語を教えるのが難しいため、各言語で詳しく文法説明が書かれたプリントと、用途ごとに使い分けられる多種多様な絵カードを作成しました。

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自動詞・他動詞カード(作成した教材の一部)

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作成した絵カードを使用しているボランティア

【3】支援者向けセミナーの開催

  • 一般社団法人PFS協会にて、職員および関係スタッフ対象に多文化セミナーを開催

名古屋市の委託事業として引きこもり児童生徒に家庭訪問や学習支援を行なっている一般社団法人PFS協会のスタッフ向け勉強会にて、多文化共生に関するセミナーを開催しました(2025年9月23日)。

 豊田市保見団地で活動しているNPO法人JUNTOS代表の吉村迅翔さんをゲスト講師に迎え、子ども達と地域コミュニティをつなげる支援活動の事例も紹介していただきました。

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NPO法人JUNTOS 代表 吉村迅翔さんの事例発表

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一般社団法人DiVE.tv 代表 牧野佳奈子の多文化概論

活動の成果

① 若者コミュニティの形成

DiVE CAFEにほんごクラブの学習支援対象者を若者に限定し、高校生ボランティアを集めたことによって、支援・被支援の立場を超えて友達関係が築かれ、一つのコミュニティが形成されました。それによって高校進学に向けた学習意欲が向上したり、学習者が自ら進路相談してくれるようになりました。

② ボランティア人材の募集

入門〜初級レベルの日本語教材(プリント)を作成したことにより、新たな学習者への対応が容易になり、日本語教育の知識や経験がないボランティアにも教えてもらいやすくなりました。ボランティア人材の中には日本語ネイティブでない人(日本語能力が高い外国籍者など)もいるため、本教材によってボランティア募集の負担が格段に下がりました。

③ 若者を対象とした日本語教室の実践力向上

一般社団法人PFS協会と連携できたことにより、団体間での理解と信頼が深まっただけでなく、外国にルーツをもつ子どもの背景や在留資格の知識を伝える重要性を互いに再認識することができました。また、このようなセミナーを他団体と合同で開催する意義を実感することができました。

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今後の課題と取り組み

✅ 他団体との連携

若者支援を行なっているNPO等と情報交換をしたりイベントを共同開催するなど、お互いが負担感なく相乗効果を見込めるような連携のあり方を探りたいです。

✅ 若者向け日本語教材の冊子化と普及

日本語教育とキャリア教育を一体化させた若者向けの教材を冊子にまとめ、広く普及できるように体系化させたいです。

✅ 日本語教室の後方支援

今後ますます日本語教室の重要性が増していくと思われるので、他地域の日本語教室に若手ボランティアを紹介したり、日本語の教え方を多様化できるような後方支援にも取り組めればと思っています。

本プロジェクトを支えてくださった皆様に、心から感謝申し上げます。

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